【ムエタイ】ムエタイで勝つための100の法則34~軽い攻撃は是か否か?~

キング・ムエ佐藤孝也氏がムエタイで勝つ為の100の法則をキング・ムエ日記に書いている。

ムエタイを知らない人にも知っている人にも読んで欲しい内容だ。

今回のサブタイトルは~軽い攻撃は是か否か?~
2017年3/26(日)「ムエタイで勝つ為の100の法則」第2回目のセミナーを開催!
その①はこちら

その②はこちら

その③はこちら

その④はこちら〜外国人はKO以外勝てない?〜

その⑤はこちら~海斗戦で見せたタナデーの試合運びの妙~

その⑥はこちら〜ムエタイはバランスの競技〜

その⑦はこちら~セーンマニーの強さから見る、サウスポーの特性~

その⑧はこちら~サウスポー攻略法を考える~

その⑨はこちら~反則であって反則じゃない?~

その⑩はこちら~地味だけど必ずポイントになる技~ 

その11はこちら〜ムエタイ式計量の極意~

その12はこちら~なぜ連打か?~

その13はこちら~ロープ際をどう考える?~

その14はこちら~メジャースタジアムのチャンピオンになるには?~

その15はこちら~パンチャーに対するディフェンス~

その16はこちら~グーにはパー、パーにはチョキ、チョキにはグー~

その17はこちら~ムエタイといえば・・・ヒジ打ち!~

その18はこちら~一流選手でもリズムが崩れると・・・~

その19はこちら~一番ダメなのは動きの美しさがないこと!?~

その20はこちら~7/29(金)福田海斗VSトゥッカターペット戦の判定について~

その21はこちら番外編 ~日本で行われるメジャースタジアム・タイトルマッチについて~

その22はこちら番外編 ~日本で行われるメジャースタジアム・タイトルマッチについて(中編)~

その23はこちら番外編 ~日本で行われるメジャースタジアム・タイトルマッチについて(後編)〜

その24はこちら~タイ人潰し・・・ローキックとフットワークの2段構え~

その25はこちら〜わかりにくい(と言われる)ムエタイの判定をわかり易く~

その26はこちら〜ムエタイのエッセンスがぎっしり詰まったこの試合~

その27はこちら~ボディを攻めろ!~

その28はこちら~対タイ人選手攻略に有効な技~

その29はこちら〜ワンチャローンKO負け!から何が見えるか?~

その30はこちら〜わかりにくい(と言われる)ムエタイの判定をわかり易く~

その31はこちら~目には目を、サウスポーにはサウスポーを~

その32はこちら~時代はテレビ中継??~


~軽い攻撃は是か否か?~

本連載で今まで何度も書いておりますが、

ムエタイでポイントとなるのは「力強くはっきりとした攻撃」。

一方、

日本のキックボクシングルールでは「よりダメージを与えた攻撃」、となります。

しかし、

はっきりとしない軽い攻撃や、ダメージを与えられないであろう攻撃がダメというわけではありませんよね。

力強くはっきりとした攻撃や、ダメージを与える攻撃を生み出すためには、こうした軽い攻撃が突破口や糸口になるわけです。

具体的に言えば、

例えばジャブを打って次の大砲につなげる、軽いローで誘っておいて強い蹴りにつなげる、

こうした例は枚挙に暇はないでしょう。

コンビネーションも軽いのと重いのを織り交ぜて繋げていくもの。

また、軽い攻撃だって当て続ければダメージを残せるかもしれない。

ここまでは誰もが同意してくれることだと思います。

では、

ここからが私の疑問です。

キング・ムエの選手が国内での試合中、実際にレフェリーに言われたことですが、

「首相撲の状態で、軽いヒザだったらすぐブレイクかけるからね」

と。

上の例からすると、これはちょっとおかしいですよね。

軽いヒザを蹴って相手の動きを探る、いいポジションを取る、ヒジを打つ、

そんなことは当たり前のことですから、ただ軽いヒザを蹴っただけですぐブレイクというのはキックボクシングの醍醐味・面白さを半減させてしまうのではないか、と思うのです。

では、

軽い攻撃で動きが止められるのならば、お互いがジャブで牽制し合っている状態があったらレフェリーが注意するだろうか?

しませんよね。

「組んだ状態で、軽いヒザだったらすぐブレイク」というのは、理屈として整合性は取れません。

やはり、

軽い攻撃云々、というよりは首相撲で膠着することを避けたい、という思惑があるのでしょう。

確かに組んだ状態で膠着してしまうと、試合がダラダラしたような感じを客さんやファンに与えてしまうのは事実ですが、それは選手がヒザや首相撲の技術が未熟なだけで、実際、タイ人選手のヒザの攻防は見応えがあります。

選手自身がもっと努力することは必要ですが、

ルール上、このように「組んだ状態で、軽いヒザだったらすぐブレイク」を徹底すればするほどヒザの技術が衰退します。

かといって、コンタクト格闘技ですからお互いが組み合う場面は必ず出てくる、
その際首相撲のテクニックが無いから単に膠着して終わってしまう、
膠着を避けようと組むこと自体を制約するようになる・・・、

行き着くところは・・・単なるヒジありKー1ルールという、全く新しい競技になってしまうのでは??

これはもうキックボクシングでもなければ、もちろんムエタイでもありません。

コンタクト格闘技の最たるもの、総合格闘技だと地上波でもテレビ放送があったりしますよね、

当然、膠着状態が映ることが多々あります。

でも、すぐにブレイクをかけることはありませんよね?

なぜか?

それは膠着と見られている中にも、細かいテクニックが散りばめられていて、選手もセコンドも見ている客さんも、それがわかってるからなのではないでしょうか?

首相撲も同じで、

選手もセコンドもお客さんも・・・手の位置だとかヒザとヒジのコンビネーションだとか、コカし技だとか、そういったムエタイの醍醐味をわかってくれるようにしたいですね。

その中で、

首相撲からの変幻自在な強いヒザ、鋭いヒジ、体力を奪うコカし技等々でお客さんを魅了できる選手が求められているのだと思います。

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12日(日)チャンネル7スタジアム「スック ムエタイ7シー」メイン、ヨードパノムルンvsチュージャルン戦。

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