【ムエタイ】ムエタイで勝つための100の法則21 番外編 ~日本で行われるメジャースタジアム・タイトルマッチについて~

キング・ムエ佐藤会長がムエタイで勝つ為の100の法則をキング・ムエ日記に書いている。

ムエタイを知らない人にも知っている人にも読んで欲しい内容だ。

今回のサブタイトルは番外編 ~日本で行われるメジャースタジアム・タイトルマッチについて~

その①はこちら

その②はこちら

その③はこちら

その④はこちら〜外国人はKO以外勝てない?〜

その⑤はこちら~海斗戦で見せたタナデーの試合運びの妙~

その⑥はこちら〜ムエタイはバランスの競技〜

その⑦はこちら~セーンマニーの強さから見る、サウスポーの特性~

その⑧はこちら~サウスポー攻略法を考える~

その⑨はこちら~反則であって反則じゃない?~

その⑩はこちら~地味だけど必ずポイントになる技~ 

その11はこちら〜ムエタイ式計量の極意~

その12はこちら~なぜ連打か?~

その13はこちら~ロープ際をどう考える?~

その14はこちら~メジャースタジアムのチャンピオンになるには?~

その15はこちら~パンチャーに対するディフェンス~

その16はこちら~グーにはパー、パーにはチョキ、チョキにはグー~

その17はこちら~ムエタイといえば・・・ヒジ打ち!~

その18はこちら~一流選手でもリズムが崩れると・・・~

その19はこちら~一番ダメなのは動きの美しさがないこと!?~

その20はこちら~7/29(金)福田海斗VSトゥッカターペット戦の判定について~


ムエタイで勝つ為の100の法則 21

番外編 ~日本で行われるメジャースタジアム・タイトルマッチについて~

これまで度々、日本で行われてきたラジャダムナンスタジアムやルンピニースタジアムのタイトルマッチ。

このブログを読んで下さる方々にとっても非常に敏感な話題だと思います。

今日は勝つ為の、という趣旨から外れますが、

正しくムエタイを理解してもらうため、また現地でのし上がろうと日本人選手も含めた外国人選手の努力を無にさせない為、この日本でのメジャースタジアムタイトルマッチという、稀有でアブノーマルな事象について私なりの考えを書きたいと思います。

まず、

日本国内でメジャースタジアムタイトルマッチが初めて行われたのが、1978年の藤原敏男vsモンサワン戦。あまりにも有名な一戦です。

この試合で藤原敏男さんが勝利し、外国人選手として初のラジャダムナン王者となりました。

それ以降、この試合を ”日本でタイトルマッチを行うための精神的根拠” として、国内でタイトルマッチを行うことが常態化されていきます。

しかし、最初にちょっと考えていただきたいのが、あの頃の藤原敏男さんと今まで国内でタイトルマッチを行ってきた選手と、同じ立ち位置にいるかというと疑問を抱いてしまうのです。

確かに、あの頃の藤原敏男さんは凄かった(もちろん、リアルタイムでは知りませんが)。

それまで幾度となくタイで試合を重ね、タイトルマッチ挑戦時にはラジャダムナンライト級5位、現地でチャンピオンに勝ったことも。

日本側もタイ側も、藤原敏男さんの日本国内でのタイトルマッチ開催を認めるほどの実力だったわけです。

翻って、

これまで国内でタイトルマッチを行なってきた選手たちはどうか?

残念ながら、相応しい選手は居なかった、と言わざるを得ません。

別に、実力がないというわけではありません。みんな高いレベルにあるのでしょう。日本での活躍を見ればわかります。

ただ、ラジャダムナンやルンピニーのタイトルと言うならば、そのスタジアムで試合を重ねないと当然のごとくランキングには入れないし、タイトル挑戦も出来ない。

繰り返して言いますが、

”ムエタイワールドカップ ” のタイトルではなく、スタジアムのタイトルなのですから。

イメージが湧きにくい方は、例えば、

日本の相撲部屋に所属せず、前相撲・序の口・序二段等々の階段を登らず、強いからといっていきなり横綱や大関になりました、という外国人力士がいたらどう思いますか?

みんな、?? でしょう。

結局はそういうことなのです。

で、

問題はここからで、ではなぜこれほどアブノーマルなことなのに、出来てしまうのか?ということです。

要は、日本で開催することによってメリットがある、からでしょう。

日本側、タイ側、それぞれの思惑とメリットが一致すれば可能となってしまうところに、現在のムエタイを取り巻く環境の危うさを感じてしまいます。

選手としては・・・そのようなチャンスがあれば、きっと受け入れるでしょう。例えばキング・ムエの選手にオファーがあれば飛びついてしまうかもしれません。

一度でも、短期間でも、

「メジャースタジアムのチャンピオンだ」

という称号がついて回れば良しと考えてしまうのは、当たり前といえば当たり前なんです。

選手としては普通のこと。

やはり、本当の問題はタイ側にありそうです。

確かに現在、タイ側各プロモーターとも実力のある外国人選手の獲得に躍起になっています。

最近、ラジャの160ポンド王者になったヨーセフや、ルンピニービックマッチに出場したラフィの例を見るまでもなく、外国人選手の活躍はそのままスタジアム収入のアップに直結します。

タイ人選手とも互角にやり合えて、賭けが成立する選手が欲しいのです。

また、力のある外国プロモーターと関係を持ちたがっています。

自分のプロモーションのタイ人選手を、高いファイトマネーでも試合をさせてくれる外国のプロモーションと関係を持っていれば、それは選手のファイトマネーとともに、マネージメント料の収入につながるのです。

昨今の、タイ国内でのムエタイの凋落に危機を感じている人は多い。

だからこそ、外国頼みの部分も多いわけです。

そのため外国に強くて興味の湧く選手がいれば何とかして手を結び、盛り上げに一役買ってもらいたいとなるのです。

そのためにタイトル戦開催に許可を与える。

と、

ここまでは、タイ側の思惑もわからないでもありませんし、ムエタイがグローバル化するにあたって過渡期の致し方ない事なのかもしれません。

ただ、

実はこのような綺麗事だけではない部分が当然あるのです。

(つづく)

9月2日(金)ルンピニースタジアム・ウエルター級タイトルマッチ、ポンシリvsラフィ戦

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