キング・ムエ佐藤会長がムエタイで勝つ為の100の法則をキング・ムエ日記に書いている。
ムエタイを知らない人にも知っている人にも読んで欲しい内容だ。
今回のサブタイトルは~7/29(金)福田海斗VSトゥッカターペット戦の判定について~
その⑦はこちら~セーンマニーの強さから見る、サウスポーの特性~
その14はこちら~メジャースタジアムのチャンピオンになるには?~
その16はこちら~グーにはパー、パーにはチョキ、チョキにはグー~
その19はこちら~一番ダメなのは動きの美しさがないこと!?~
ムエタイで勝つ為の100の法則 20
「ムエタイで勝つ為の100の法則」という趣旨からは若干離れるかもしれませんが、
この試合の判定は非常に興味深く、色々なエッセンスが詰まっていると思いますので、取り上げさせていただきます。もちろん、キング・ムエの選手ですので、少々贔屓目な部分があるかもしれませんが、ご容赦ください(;’∀’)
非常に興味深い、というのはこの試合、日本サイドもタイサイドも、
「絶対海斗の勝ち!」という人もいれば、
「あれはトゥッカターペットの勝ちじゃないの??」
という人もおり、それくらい微妙で接戦だったということです。
判定基準に照らしあわせ、何がどうポイントになったのか、逆にポイントにならなかったのか、
そこを理解することは非常に重要ですよね。
さて、その試合ですが、
1、2ラウンドに関しては、大きな動きもなく展開は静かです。海斗の前蹴りがよく当たっていますが、ダメージとしてはありませんので、通常にキックルールだったとしても差はつかないか、もしくは若干海斗がリードというところでしょう。
次の第3ラウンドからムエタイの試合らしく展開が動き、
海斗が首相撲勝負、トゥッカターペットは上手い崩しで対抗。この崩し技で海斗が数回こかされます。
要はこの崩し技がポイントに繋がっているかどうか、結果的には繋がっていないわけですが、
では、なぜ上手にコカされているのにポイントとならなかったのか??
それは攻撃が伴っていないから、ではないでしょうか?
特に首相撲からの崩し技というのは、ヒザを蹴るのとセットのようなものです。
自分が蹴って、相手が返してくるところに崩しを決める、だからポイントになる。
攻撃を出さずに、単に崩すだけではある意味 ”逃げ” のように捉えられるのではないでしょうか。
今回はディファという会場でしたが、
もしこれがラジャやルンピニーなど、賭けのある会場であったならば、おそらくトゥッカターペットもあのような消極的な試合はできなかっただろうと思いますよ。
はっきりとしたポイントを取ったわけでもないのに、攻撃を出さず崩しだけ決めて、下がってばかり・・・このテの戦い方はギャンブラーからの支持を得られないでしょう。
それより、
少々バランスは悪くとも、どんどん組んでヒザを決めている海斗の方が期待値は高いはず。
しかもトゥッカターペットはあからさまにスタミナ切れの様子が伺えます。
これもやはり、ギャンブラーにとってマイナスポイント。
ここまでを簡単にまとめると、
海斗のプラスポイント
・アグレッシブ
・膝の有効打が多い
・首相撲を支配している
海斗のマイナスポイント
・バランスが悪い
・攻撃に力強さがない
トゥッカターペットのプラスポイント
・攻撃がはっきりしていて、力強い
・テクニックがある
トゥッカターペットのマイナスポイント
・戦い方が消極的
・スタミナ切れ
諸々鑑みて、
自分としては海斗の勝ちで妥当なのではないかと思います。
トゥッカターペットは勝ち星が欲しかったなら、
やはりもっとアグレッシブに行くべきだった。そして、首相撲を海斗に完全に支配されていたのは良くなかった。崩し技のみではやはり勝てないし、もっと上手にヒザを当てるべきではなかったのではないか。
と、まぁ、ここまで海斗の勝ちが前提で話を進めてきましたが、
他に違った見方、トゥッカターペットの勝ちという見方も、もちろんできるかと思います。
そっちの見方もぜひ聞いてみたいものです。
海斗にとっては、もっともっとテクニックと力強さを身につけないといけないし、バランスも良くない。まだまだ経験と練習が必要ですね。
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