キング・ムエ佐藤会長がムエタイで勝つ為の100の法則をキング・ムエ日記に書いている。
ムエタイを知らない人にも知っている人にも読んで欲しい内容だ。
今回のサブタイトルは~反則であって反則じゃない?~
その⑦はこちら~セーンマニーの強さから見る、サウスポーの特性~
下記キング・ムエ日記より引用
ムエタイで勝つための100の法則⑨
~反則であって反則じゃない?~
ムエタイに限らずキックボクシングの試合でも、プロの試合に出場する選手は金的を守る為に鉄製のファウルカップを使用しています。
まぁ、
当然のごとく金的攻撃は反則技ですが、偶然当たってしまうことは多々ありますからね、ファウルカップが無いと大変な事になります。
ところが、
ムエタイに関して言えば、反則技とは言うものの実際には細かく当たっているのが事実です。
特に首相撲の際、コツコツ当たります…。
かといって、蹴られた方がいちいちアピールすることはありません。
もし、アピールしたり動きを止めてしまうとギャンブラーから大ブーイングでしょうね。
また、
蹴られてうずくまってしまったらおそらくダウン取られるはず。
もちろん、紳士協定的にあからさまに狙って蹴ることはあまりありませんが、例えば蹴りが当たったとしてもレフェリーが動きの中で注意することはあっても試合を一時止めたりはありません。
ムエタイの考え方としては、
「鉄製のファウルカップを付けているのだから大丈夫でしょ?」
というのがあるんです。
在日のタイ人トレーナーや選手たちからよく耳にするのが、
「なぜ日本では、選手がいちいち金的アピールするんだ?ファウルカップ付けてるでしょ??」
というもの。
日本の試合では、金的攻撃を受けてダメージ回復の為に数分のインターバルを取ったりしますが、タイではまず見られません。
結局、この差は一体何なのか??
日本人とタイ人、金的の耐性に違いがあるわけでもないでしょう。
つまるところ、
「蹴られ慣れ」
の部分が大きいと思います。
特に首相撲の際攻防では、ヒザがしっかりボディに入ることもあれば、骨盤に当たったり下腹部に当たったり、ズバリ金的に当たったり、首相撲以外のパンチやキックでは受けることのない箇所に攻撃が当たります。
タイ人はこうして蹴られ慣れていくのでは?と考えています。
自分も選手時代、試合中に(故意ではなく)蹴られたり蹴ったりしたことがあります。
自分たち日本人が蹴られた場合、ファウルカップ越しの衝撃が大きいので金的を蹴られた気持ちになってしまう、のではないでしょうか?
実際には蹴られた衝撃があっても直接金的には当たりませんよね、ファウルカップをしているのだかから。
もっとも、角度が悪ければ当たってしまうこともあるとは思います。
が、基本的にはファウルカップ越しの衝撃に慣れていない、といっても良いのでは?
もっと悪く考えれば、
アピールする事によって、休む時間を作る…と考えられても仕方ありません。
タイの試合であれば、金的でうずくまってしまったりすると、相手の反則ではなくダウンを取られるというのは覚えておく必要がありますね。
その為には、ファウルカップ越しの衝撃に慣れる必要があると思います。
衝撃に慣れれば、結局受けるのは衝撃だけですから、痛くないとわかる。
そうすれば怖いこともない。
金的というのは上半身と下半身のつなぎ目の部分にありますから、金的に恐怖感があると腰が引けてしまって体幹が一番強くなる姿勢が取れなくなるのです。
まずは慣れて恐怖感を無くさないといけない。
前蹴りやヒザで金的を蹴られても、慣れによってしっかり姿勢が崩れないようにできるといいですね。
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