先月16日(金)タイ・サラブリーでのテレビマッチにて “ムエサイアム中部115ポンド王座” を獲得した福田海斗(キング・ムエ)が約3週間後の7月5日(水)ラジャダムナンスタジアム「スック ワンキントーン」興行に出場、第4試合という好位置で強豪相手に見事なKO勝利を収めた。
この日、当初対戦が予定されていたET・シッジェーカンが急遽第5試合に繰り上げとなり、福田の対戦相手が変更、バンタム級の強豪、ペットアナン・ビッククロントゥーイになった。
ペットアナンはタイ南部ソンクラー県出身の20歳、現在は数多くの強豪選手を抱える名門中の名門、ペッティンディームエタイアカデミーでトレーニングをしており、いわゆるプロモーターお抱えの選手ということで「TRUE4U スックムエマンワンスック」や「ルンピニーメガファイト」などのテレビマッチを中心に活躍中、常に第3試合や第4試合に登場し、テクニシャンとして知られる強豪。
最近は118ポンド(バンタム級)で試合を行なっているということで、スーパーフライ級の福田にとっては不利な状況であった。福田のプロモーターであるウィナイ・ナックシン氏はこのマッチメイクに対し抗議、ペッティンディーサイドと試合当日まで交渉が行なわれたが、結局そのまま行なわれることとなった。
体格的に不利とはいえ、試合前賭け率は3―2で福田がリード。これには関係者も驚き、ギャンブラーの間では福田の実力が高く評価されている証拠であろう。
試合は第2ラウンドから早くも福田が仕掛け、前進して前蹴りやミドルをテンポよく蹴っていく。ペットアナンも下がりながら上手く左ミドルを合わせ、前評判のとおりテクニシャンぶりを発揮。
しかし、このラウンドは前に出ている福田が依然として3―1でリード。第3ラウンド、同じくミドルを蹴っていく福田と、下がりながらも上手くカウンターを合わせるペットアナン。首相撲になると、福田の動きを研究しているのかペットアナンは付き合わずがっちりロックして福田の動きを封じる。
若干攻めあぐねた福田、3ラウンド終了時で両者互角の賭け率となった。 そして勝負所の第4ラウンド、福田陣営はミドルを捨ててテンカオに作戦を切り替え、ペットアナンのボディを攻める。すぐに距離を詰める福田に対し、若干スタミナが落ちてきたペットアナン、福田の左ストレートに左ミドルを合わせるも力なく、すぐさま右のテンカオを返す福田!ドンピシャでペットアナンのボディに突き刺さり、動きが止まったところへトドメの右ヒジ!崩れ落ちるペットアナン、レフェリーは途中でカウントをやめ、福田のKO勝利となった。
前回の試合に続き2連続KO勝利となった福田、一時期のスランプから脱出したようにも見える。ラジャダムナンスタジアムの支配人・プライ氏も「カイトはいい動きだった。ラジャダムナンスタジアムのメインイベントに出場する日も近いだろう。」と期待感を寄せた。 福田の次戦は8月21日(月)のラジャダムナンスタジアムビックマッチに出場する予定とのこと。いよいよ復調の福田、ランキング入りを目指して新たなスタートとしてほしいものだ。
7月5日(水)ラジャダムナンスタジアム「スック ワンキントーン」
第4試合 117ポンド契約
◯カイト・ウォーワンチャイ(キング・ムエ/元タイ国プロムエタイ協会フライ級王者・元WPMF世界フライ級王者・ムエサイアム中部スーパーフライ級王者)
×ペットアナン・ビッククロントゥーイ(タイ)
4RKO
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