【NJKF】クンルンファイトで快勝の健太の振り返りインタビューを公開

 7月15日(土)、中国・重慶市で開催された「Kunlun Fight 64」に出場した健太(E.S.G./WBCムエタイ日本ウェルター級王者)は地元選手のジア・アオチーを右フックで2R1分50秒TKO。この勝利を受け、8月26日(日)から同じクンルンファイトでスタートする66㎏級世界トーナメントの出場が決定した。次戦で70戦目と国内屈指のベテランの域に達しながらいまだ進化を止めない健太に快勝を振り返り、大勝負への意気込みを聞いた。

(NJKFリリースより)

――様々なイレギュラーが発生する海外での試合ですが、それをものともしない見事なKO勝利でした。
健太 いつもは計量が終わったら何を食べる、このサプリメントを摂るとかいろんな計算をしているんですけど、そういう細かいことを気にし出すと今回は海外だし条件を全部整えるのは無理なので、“鈍感力”といいますか、あまり細かいことを気にせず最初から吹っ切っていこうと思ってました。いつもは計量直前に一気に水抜きで落とすんですけど、それもいつもより少し早く1.5日前に落としていって、そんな疲れた状態で移動して大丈夫かとかいろいろ不安はあったんですけど、“まぁ小さいことは気にするな”みたいな感じでやりました。

――出発前夜に水抜きを行い、その状態のまま移動とフライトで大変だったようですね。

健太 体重計を持って様子を見つつ、計量まで1日以上我慢していきました。何もしなくても落ちる分を計算して、水を若干150㏄ぐらい飲んだり、移動は足に全く力が入らなくて大変でしたけど、計量が朝8時で試合が翌日の23時過ぎで丸1日半以上空きがあったので、結構回復しました。

――では水抜きをした状態で長く過ごしましたが、そのことによる影響や疲れなどはなかったと。

健太 体のダルさとかそういうのは全然なかったです。逆にもう日本にいないのでやることも何もないし、思いっきりリラックスというかゆっくりできました。海外であまり通信環境も良くなかったので、逆にネット絶ちもできて(笑)。集中できました。リングは一緒、やる事は一緒です。

――試合は2Rに右フックで打ち抜き、前のめりに倒しての見事なKOでした。

健太 動画は1試合しか見ていなくて、思っていたよりパンチが強くて上手かったっていうのはあったんですけど、距離を詰めればそんなにディフェンスは上手くないっていうのは事前に見越した通りでした。フィニッシュはあのコンビネーションをミットでずっとやっていて、それがそのままハマるとは思わなかったですけど、そこに持っていけたのはやっぱり僕の“経験”ですかね。

――堅固なディフェンスと安定した試合運びの健太選手ですが、今年に入ってKO決着が増えています。ですが右フックでのKOというのはこれまであまり見られない形でした。

健太 自分の有利なところへ少しずつ流れを持っていって、“やられずにやる”っていうのは僕の試合の理想の形です。最後のフィニッシュは出来過ぎかもしれないですけど、自分の中では“相手はパンチがあって速い、距離も遠い。まだ我慢の時間だ、もう少し雑になるのを待とう。雑にさせるにはもう少し前に出てプレッシャーを掛けて疲れさせよう”とか、そういう風に全部落ち着いて試合を運べたなって。海外でも、動画を1度見た程度の知らない選手でも、そういう風に落ち着いた試合運びができたっていうのは大きな収穫です。キャリアの晩年になって逆にKOが増えていったアーネスト・ホーストみたいに、今後も日本のミスター・パーフェクトを目指します(笑)。

――そういった快勝を経て、さっそく次回8月からクンルンファイトでスタートする66㎏契約での世界トーナメントに出場が決まったそうですね。こちらについて教えてください。

健太 8月26日に中国の青島で16人トーナメントの1回戦をやって、それに勝つと10月29日にオーストラリアのメルボルンでやる8人での1DAYトーナメントに進むと聞いています。初戦の相手はまだ聞いていませんが、なかなかの選手たちが集まっているのでもうテンションMAXです。勝った時には「世界を制した」って言えるぐらいの選手が集まっているし、最高の夏が来ました。モチベーションも最高に上がっているので、このまま勝って10月まで、間に9月のNJKFもこなして、今までキャリアでも5ヵ月で5試合が最高だったんですけど、これでおそらく4・5・6・7・8・9・10月って、7ヵ月連続が見えてます(笑)。11月のNJKFもこなせば8ヵ月8試合で、さらに最高を更新できるペースです。今は10月を制覇してそこまで見越しています。僕はいつも試合のダメージがないので、なんかトーナメントに向いてるんじゃないかと思ってきました(笑)。11月のNJKFも出る予定なので、先を見越して12月の営業をしないといけないですね(笑)。やっぱり格闘家なので、戦って自分を成長させていかないと。

――プロのファイターとして非常に頼もしい発言です。今年後半戦の第1弾、30歳になっての初戦を幸先よくクリアして、最後に今後の意気込みをお願いします。

健太 右フックで倒し切った新しい勝ちパターン、この成功体験を脳と体が覚えたので、また1つ強くなったんじゃないかと思います。しかもそれを海外っていう全く普段と違う場所でもいつもと同じパフォーマンスができましたし、これでまた後楽園へ帰った時にこれまで以上に気持ちの余裕が出たり、もうどんどん強くなっちゃうんじゃないかと思います(笑)。今69戦して次が70戦目ですけど、常に「今が1番」みたいな感じでどんどんキャリアを積み重ねていきたいです。僕は今までの経験をどんどん活かしていくタイプなので、それを積み重ねて今後もどんどん行きたいです。

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