【KNOCK OUT】KNOCK OUTが梅野源治をインタビュー!vol.2

後のWBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者も、高校時代にはまだムエタイのリングに立つ経験は皆無だった。

それどころか、中高通じて部活動にも参加しなかった。友人に「試合に出てくれ」と頼まれて、テニスを1ヶ月ほどやった程度だ。

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「運動神経は、全部人並み以上にできるな、という程度で。特別何かがずば抜けていたわけではない。足が特別早かったわけでもないですし。力もまあ、体重の割には凄いとは言われてましたけど、体が細いので同級生の体のでかい奴と比べたらやっぱ負けてましたよ」

じゃあ、何に”取り組んでいた”のか。

喧嘩に明け暮れたが、学校での評価は高かった!?

「よく、喧嘩をしてましたね……高校時代が一番盛んだったんで、両親からも格闘技は止められていた。でも典型的な地元にいる不良グループという感じではなかったですね。文京区の通ってた学校の周辺って、高校がいくつかあるんですよ。あの当時、やんちゃな子たちもいて……喧嘩売られたりするうちに、こっちもイライラしてきて売りに行っちゃう、という感じで。学校始まって一番謹慎処分を受けた生徒、と言われていました」

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しかし、退学処分にはならかった。校長からも「これだけ呼び出しの回数が多くても退学にならなかった事例はない」と言われていた。そこに”梅野らしさ”が強く現れている。

「まずは生活態度をちゃんとしていたということです。あと、学校の成績も良い時はすごくよかった。3~400人くらいいて、10番以内に入ったりとか。 今となっては何の教科だったかすら忘れてしまいましたが、一科目だけ、全国ランキングみたいなのに載ったこともあるんですよ。 すると、校長先生に対して、他の先生たちがかばってくれるんです。呼び出されても、『仲間の誰かがやられたから、かばうために喧嘩した』というような背景まで理解してくれたりして」

強い闘争心を持つ一方で、荒くれているだけではない。後の梅野の姿に相通じる部分だ。

そんな自我を築いていった高校時代だが、2年、3年と学年が上がっていくうちにちょっとした悩みも抱えた。進路のことだ。

”一番になりたい”から一番になれる選択をする

「高校2年生くらいまでは美容師にもなりたかったんですよ。手先が器用で、友達の髪を切ったりもしていたんで。好きだったんですよね。僕、美容師をやりながら格闘家をやれると思っていたんです。2つともにやれると。ところが……美容師専門学校の説明会に行った時に仕事での拘束時間が長いことを知った。すると、格闘技の練習ができない。あ、じゃあこれじゃ不可能だなと思って。進路を変えたんです」

迷いが晴れると、その後の行動はすっきりとしていた。格闘技をやるために、実家から一番近い大学に行く。時間を作って、まずは練習を始める。この頃から、梅野には格闘技のなかでも”ムエタイ”という具体的な目標が芽生えていた。

自分が一番になれそうだから。それが理由だった。
「まずは”一番強いのは何か”を考えました。当時は総合格闘技が一番だと思っていました。殴れるし、蹴れるし、倒せるし、締めがある。でも友達とあれこれ話をしているうちに『お前の体は総合向きじゃない』と言われた。細いので。さらに『その体型だったらムエタイかボクシングだねって言われたんですよ』とも。じゃあその二つのうち、どちらを選ぶのか。ボクシングよりムエタイやキックボクシングのほうが、肘もパンチも膝も使える。組みあいもある。そっちの方が強いだろうし、一番になれると考えた。いずれにせよ、その友達の一言は影響力が大きかったですね」

卒業後、格闘家として今ほど名が知られる前に、梅野は同窓会に出席したことがある。そこでは場にありふれた風景が繰り広げられていた。先生がかつての生徒に対して「あら、あら、誰だったっけ?」と聞く。しかし、自分の”記憶率”はほぼ100%だった。インパクトのある生徒。当時の先生で、今ではすっかり梅野のファンになり、必ず試合会場にかけつける方もいるという。

 

インタビュー、書き手:吉崎エイジーニョ(https://twitter.com/eijinho

吉崎エイジーニョ
ジャーナリスト。サッカーライター、スポーツライター。大阪外国語大学卒業。サッカーライターを中心に活躍。自らもサッカー選手を志し、ドイツのアマチュアリーグでプレー経験あり。韓国ガールズグループRAINBOWの熱烈ファンとしても知られる。

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